秋の特別講座

ジェンダーで読み解く 樋口一葉「にごりえ」「十三夜」

■講師:山本 欣司(やまもときんじ)
武庫川女子大学教授

開講日 11月14日(土)
時間 10:30~12:10
受講料 ※1,000円
使用教室 西北403
定員数 35名

講座内容

◎1次募集10/16(金)まで(満席の場合抽選) ◎2次募集10/19(月)から残席分のみ先着順

 明治29年に24歳の若さでこの世を去った樋口一葉。没後120年を迎える一葉の代表作としては「たけくらべ」があげられますが、明治を生きる女性の悲しい生きざまを描いた「にごりえ」「十三夜」も、多くの読者をひきつけてやみません。特別講座ではこれら2作品を、ジェンダーの観点から読み解いていきます。
 これらの作品には、封建的な社会のもとで、必死に自分の人生を切り開こうともがく女性が登場します。貧しい家庭に生まれ、はやくに孤児となった「にごりえ」のお力は、酌婦(ホステス)としてその日その日をやりすごすように生きています。自分と関わったばっかりに没落した源七との関係も片付かないまま、彼女は悲劇的な最期を遂げます。
 高級官僚にみそめられ妻として迎えられたものの、7年間にわたる夫の精神的な虐待(DV)に苦しむ「十三夜」のお関。彼女はつらい日々に耐えきれず、離縁を求めて実家に帰ってきたものの、最終的には今後も耐え続けるという選択肢を選びます。どちらも、厳しい現実をリアルに描いた悲劇で、読者の心を揺さぶります。
 今回、ジェンダーで読み解くというタイトルにしたのは、彼女たちを抑圧するもののひとつが「男らしさ、女らしさといった、社会的・文化的につくられた性差」=ジェンダーであるからです。その点にしっかり目を向けながら、小説を読み解きます。

※特別講座は会員登録なしで受講可能です

講師紹介:
立命館大学、立命館大学大学院 博士(文学)
弘前大学教育学部を経て、現在は武庫川女子大学文学部・日本語日本文学科教授
専門は日本近代文学。
樋口一葉などの小説の解釈を中心に、国語教材についても研究を行ってきました。
主著『樋口一葉 豊饒なる世界へ』(和泉書院、2009)

●テキスト:
文庫本などで、あらかじめ作品を読んできてもらえると助かりますが、読んでいなくてもわかるようにお話しするつもりです。当日、本文を抜粋した資料を配布します。